こんにちは、ハナコです。
この度、子育てカウンセラー/心療内科医である明橋大二さん(イラスト太田知子さん)の
『0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』を読みました。
- 『0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』を読んだ感想
- 子どもが幸せに育つために一番大切なこととは何か
- 0~3歳の子どもの心の育て方
- 子どもの甘えと自立 かんしゃくとの向き合い方
これから赤ちゃんを産もうとしているプレパパママ。
どんな風に子育てをしたら良いか不安はありませんか?
既に子育てがスタートしている新米パパママ。
ネットの様々な子育ての記事を読んで、結局何が良いのか分からなくなっていませんか?
ベテランパパママ。
これまでのやり方で良かったのかな…と自分の子育てに自信が持てずにいませんか?
この本は、“子どもが幸せに育つために一番大切なこと”が書かれている本です。
それでは早速、『0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』の紹介や感想を書いていきたいと思います。
書名:0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス
著者:明橋大二 (イラスト 太田知子)
発行所:株式会社 1万年堂出版
発行:平成29年7月1日 第1刷発行
頁数:313ページ
(シリーズ:20冊)
3歳までに大切な“心の子育て”決定版
読者の声から生まれた、年齢別「子育てハッピーアドバイス」の第1弾。
心療内科医で子育てカウンセラーの明橋大二先生が、0~3歳の時期にいちばん大切なことを、分かりやすくアドバイスした、“心の子育て決定版”です。
今回も、太田知子さんのイラスト、マンガがふんだんに掲載されています。
「よく分かる」と定評のある○×マンガでなるほど納得、あるあるマンガで苦笑い。
忙しい育児の合間に、パッと目を通してインプットすることができます。
年齢に合わせたしつけや、パパの子育て、親の自己肯定感アップのためのレッスン法のほか、赤ちゃんが泣きやまない、イヤイヤ期などの育児の悩みQ&Aにも答えます。
初めての子育ての不安が、ホッと安心に変わる1冊です。
出典:株式会社 1万年堂出版 ホームページ
目次
私が読んだきっかけ
子育てにおいて、 “自己肯定感を育てることが大切”という話をよく耳にします。
結局、 “自己肯定感を育てる”とは何をしたら良いのか、どんな育児が良いのかなど、
興味を持っていたところ本書に出会いました。
こんな人にオススメ
・愛情いっぱいに子どもを育てたい
・子どもへの関わり方を変えていきたい
・具体的な子どもへの関わり方を知りたい
感想
本書は、各章にハッピーアドバイス、つまり子育てのエッセンスが書かれています。
また、育児中に親が困る場面を切り取り、良くない接し方と良い接し方の両方がマンガになって描かれています。
見やすく分かりやすいのでスルスルと読み進めていくことができるのも、本書の魅力です。
幸せな人生を送るために、いちばん大切なことは自己肯定感
本書によれば、自己肯定感とは
“自分は大切な存在”、“生きている価値がある”、“必要とされている”という気持ちのこと。
もっと平たく言うと、“私は私でいいんだ”という気持ちのこと。
この心の土台は、0~3歳に築かれると言われています。
この心の土台が築けた後に可能になるのが、しつけや生活習慣で3~6歳頃と言われています。
自己肯定感、しつけを土台にして可能になるのが、勉強で6歳以降と言われています。
小学校入学が6歳以降であることは、理にかなっています。
ピラミッドを想像すると分かりやすいですが、基礎の土台がグラグラしていると、しつけも生活習慣も勉強も積み重なっていきません。
そのため、自己肯定感という土台が子どもの心を育てていくために1番重要になります。
0~3歳の心の育て方
子どもの心を育てていくために“自己肯定感が大切”というけれど、実際にはどんな関わり方をしたら良いのか。
本書では、具体的に7つの関わり方を紹介しています。
①抱っこ、スキンシップ
②泣いたらよしよしする
③赤ちゃんの気持ちを言葉にして話しかける
④一緒に遊ぶ
⑤食事、お風呂、寝かしつけの触れ合いタイムを楽しむ
⑥子どもの話を聴く
⑦子どもをまるごと褒める
上記で挙げた7つの関わり方は、どれも特別なやり方ではありません。
むしろ、パパママの中には
「え…すでにやっているんだけど」「これって当たり前のことでは?」と感じた人もいるのではないでしょうか。
本書では、“赤ちゃんのサインを受け止めて、日々、当たり前のことをするままが自己肯定感を育てることになる”と書かれています。
つまり、0~3歳の心の土台である自己肯定感を育てるために大切なことは、日々の赤ちゃんのサインを感じて受け止め、「自分は大切な存在なんだ」と体感してもらうこと。
子どもの心は甘えと反抗の行き来で大きくなる
多くの親は我が子に
「自分のことは自分でできるようになってほしい」「自立した子になってほしい」と成長を期待して、子育てをしていると思います。
自立を促していくうえで大前提になることは、子どもの心は、“甘え(依存)と反抗(自立)の二つを行ったり来たりしながら大きくなる”ということです。
そのためには、まずは充分に甘えを満たす必要があります。
甘えは、一言でいうと“相手の愛情を求めること”であり、子どもも大人も生きていく上で絶対に必要なものです。
例えば、甘えることができる人は、困った時に人に相談し助けてもらうことができたり、助けを求めれば人が助けてくれるという信頼感のベースになったりします。
つまり、甘えが満たされると信頼感が育ち、深い人間関係を築くことが出来ます。
しかし、「甘えは良くない」、「わがままに育つ」など言われることが多く、甘えは良しとされないことがあります。
何故、甘えは良くない、と誤解されるのか。
そこには、“甘えさせる”と“甘やかす”の違いがあるようです。
健康で良い甘え(甘えさせる)は、“子どもの情緒的な要求にこたえる”こと。
不健康で良くない甘え(甘やかす)は、“物質的な要求に、言われるがままにこたえる”こと。
健康で良い甘え(甘えさせる)は、“子どもがどうしてもできないことを手助けする”こと。
不健康で良くない甘え(甘やかす)は、“子どもができることまで手を出す”こと。
子どもの情緒的な甘えにこたえると、エスカレートしてわがまま放題になるのでは、と心配になると思います。
しかし、本書によれば決してその心配はなく、むしろ「自分でやる!」と自立心を育てるようです。
かんしゃくとどう付き合ったら良いのか
1歳半を過ぎると、子どもの喜怒哀楽がはっきりし、手がかかるようになってきます。
その中で、特に困るのが「かんしゃく」ではないでしょうか。
かんしゃくは、自分の思うようにならないと、激しく泣いたり、わめいたり、ひっくり返ったり、手足をバタバタさせたりすることです。
他人が思うようになってくれない時だけではなく、自分ができない時にも起こります。
2歳を過ぎるとピークになるため、“魔の2歳児”と言われたりします。
かんしゃくは子どもの心が健全に成長して自己主張を始めた証拠なので喜ばしいこと。
…とは思っていても、毎日毎日、数十分~数時間も金切り声で泣き叫ばれ続けていると、親の方が疲れ果ててしまいます。
また、どこまで許してよいのか、どこから叱ったらよいのか、その境界が分かりません。
本書によれば、
①まずは、子どもの気持ちを認める
例「○○したいんだね。でもできなくて悔しいんだね」
②その後よしよしと抱きしめる。それでもダメな時は理由を説明する。
例「でも、これからおでかけしないといけにから、またあとでね」
③それでも子どもは言うことを聞きません。泣いたり暴れたりします。
それでもダメなものはダメと伝えます。
それを繰り返しているうちに、子どもなりにこの家のルールを学び、それなりに言うことを聞くようになります。
先が見えず途方もないと感じてしまうイヤイヤ期ですが、親が①②③を“繰り返すこと”で、
(大人とは同じではないけれど)“子どもなりに”この家のルールを学び、
(完ぺきではない、むしろ全然かもしれないけれど)“それなりに”言うことを聞くようになる…ここにイヤイヤ期との付き合い方にコツがある気がします。
突然ですが…自分のストレス発散方法や元気を回復するアイテムをご存知ですか?
私は、入浴剤を入れて湯船にゆっくり浸かったり、チョコレートを食べたりすることがストレス発散方法です。
この時期は、圧倒的なパワーを持つ子どもとしっかり向き合えば向き合うほど、親のストレスも高まります。
子どもが可愛いことと、育児ストレスは別問題だと思います!
毎日、親は子どものお世話に追われて、自分自身の心と身体のケアを後回しにしがち…
だからこそ、親自身のストレス発散や息抜きなどが、気持ちをリフレッシュして子どもと向き合う近道ではないでしょうか。
終わりに
本書はプレパパママ、新米パパママ、あるいはベテランパパママの不安や疑問に、一つ一つ丁寧に寄り添ってくれる本です。
特に、よくある日常の場面を切り取って、良くない接し方と良い接し方の両方をマンガで描いているところ、そしてその理由を説明しているところが非常に分かりやすかったです。
(巻末などに引用文献や参考文献があると、より説得力がアップしたと思います。)
愛情いっぱいに子どもを育てたい
子どもへの関わり方を変えていきたい
具体的な子どもへの関わり方を知りたい
と思っている方は、まず一読してみることをおススメします。
本書を皮切りに、ハッピーアドバイスはシリーズ化しています。
他のシリーズの本も参考になる良書でした。
引き続き、別の機会に他のシリーズも紹介していきたいと思います。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。